「テニスが好きで、仕事にできたら最高だな」 そう思ったことはありませんか?でも、すぐにこんな不安が頭をよぎるかもしれません。「自分はプロ選手じゃないし…」「特別な資格を持っていないし…」。
実は、その心配はほとんど無用です。現代のテニスコーチという仕事は、単に技術を教えるだけでなく、生徒さんの健康や人生を豊かにする「ライフスタイル・デザイナー」としての役割が求められています 。そして、そのキャリアの扉は、未経験者にも広く開かれているのです。
今回は、テニスコーチの最初の一歩を中心に「基本のキ」を紹介します。これからコーチを目指す方は参考にしてみて下さい。
目次
まずは「現場」へ!資格不要で始められるコーチへの道
1. 「資格がないとダメ」は思い込み?
一般的に、専門職には資格が必須だと思われがちですが、テニススクールの採用現場では少し事情が異なります。大手スクールの求人を見てみると、実は「未経験者歓迎」としているケースが非常に多いのです 。
なぜでしょうか?それは、スクール側が求めているのが「完成された指導技術」ではなく、「テニスへの情熱」や「人柄」、そして「学ぶ意欲」だからです 。各スクールで採用後に研修でしっかりと育て上げるという方針のところが多いです。だからこそ、最初から資格を持っていなくても、飛び込んでいけるのです。
2. 全日本レベルの実績は必要なし!
「でも、テニスがものすごく上手くないと…」というのもよくある誤解です。もちろん基礎的な技術は必要ですが、全日本選手権に出るような実績は必ずしも求められません 。 むしろ、トッププレイヤーであっても「感覚」を「言葉」にして伝えるのが苦手であれば、コーチとしては苦戦します。逆に、生徒さんの悩みに寄り添い、分かりやすく伝える能力があれば、素晴らしいコーチになれるのです。
採用試験と研修のリアル
では、実際にコーチになるためにはどんなステップを踏むのでしょうか。
1. 実技試験で見られる3つのポイント
採用試験の実技チェックでは、スーパーショットを決める必要はありません。見られているのは以下の点です 。
フォームの美しさ(安定性): 生徒さんのお手本になるような、クセのない綺麗なフォームか 。
ラリーを続ける力: 相手が打ちやすいボールをコントロールし、ラリーを途切れさせない配慮ができるか 。
球出し(フィーディング): 実はこれが重要。リズム良く、正確にボールを出せるか 。
2. 面接でのアピールポイント
テニスコーチは「サービス業」でもあります。面接では「子どもが好き」「人と話すのが好き」といった適性が重視されます 。明るく大きな声で挨拶ができるか、周囲への気配りができるかも大切な評価基準です 。
特に最初にアシスタントで入るクラスは子どもクラスの場合が多いので、「子どもが好き」はアピールポイントになります。とはいえ嘘はダメですけど^_^;
3. コーチの「繋ぎ」と「球出し」
採用後の研修で徹底的に叩き込まれるのが「繋ぎ」と「球出し」の技術です。多くの場合、ラリー繋ぎをする際薄いグリップを用います。最初は少し戸惑うかもしれませんが、跳ねたり滑ったりせず 生徒さんが気持ちよく打てる回転、速度、高さのボールを自在に操る技術こそが、顧客満足度に直結するプロの技なのです。
働き方のスタイルを選ぶ
テニスコーチには、ライフスタイルに合わせて多様な働き方があります 。
アルバイト・パートタイム: 学生さんや副業の方、主婦(夫)の方が活躍しています。時間の融通が利きやすく、未経験からスタートするのに最適です 。
正社員: スクール運営の中核を担います。レッスンの他にも、スタッフ管理やイベント企画、広報など、ビジネスパーソンとしてのスキルも身につきます 。安定して長く働きたい方向けです。
業務委託(フリーランス): ある程度経験を積んだらこのような選択もあります。
キャリアアップの鍵!「資格」をいつ取るべきか?
ここで、多くの人が気になる「資格」の話に戻りましょう。最初は資格不要と言いましたが、長く活躍するためには「後から資格を取る」ことが非常に戦略的な一手になります 。
1. なぜ「後から」なのか?
多くの資格試験には「実務経験」が必要です。これは理にかなっていて、実際に現場で指導の難しさに直面した後に理論を学ぶことで、「あの時の失敗はこういうことだったのか!」と深い理解(腹落ち)が得られるからです 。
2. 目指すべき2つの資格
日本のテニス界には主に2つの大きな資格があります 。
公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)公認コーチ: 学校の部活動や地域のスポーツクラブ、国体監督など、公的な現場で活躍したい場合に必須となる資格です。スポーツ医科学などの共通科目もあり、社会的信頼性が非常に高いのが特徴です 。
公益社団法人日本プロテニス協会(JPTA)認定資格: 商業テニススクールでの指導や、プロコーチとして独立を目指す場合に強力な武器になります。プロフェッショナル、インストラクターなどのランクがあり、実技や指導実践の能力が問われます 。
3. 資格がもたらすメリット
実務経験を積んだ後に資格を取ると、指導に「理論的な裏付け」が加わります。感覚だけでなく論理的に説明できるようになるため、生徒さんからの信頼感や説得力が格段に増します 。また、上級クラスや選手コースを担当できるようになり、仕事の幅も広がります 。
名コーチへの道とマインドセット
最後に、プロのコーチとして長く活躍し続けるための「心構え」について触れておきましょう。
1. コーチングは「芸術(アート)」である
世界的な名コーチ、ボブ・ブレット氏は「The Art of Coaching(コーチングは芸術である)」という言葉を残しています 。 マニュアル通りに教えるだけなら、今の時代、YouTubeで十分かもしれません。目の前の生徒さんの表情、体調、心の動きを観察し、その人に合ったベストな指導を創造する。それこそが、AIにはできない人間だからこその価値です。
2. 自分の心も大切に
コーチは常にポジティブなエネルギーを発信する仕事なので、知らず知らずのうちに心が疲れてしまうこともあります 。 燃え尽きてしまわないためには、コーチ自身も「自分のテニスを楽しむ」「新しい資格に挑戦する」といった、自身の成長目標を持つことが大切です 。
3. 人生の伴走者として
伊達公子さんは「継続は同じことの繰り返しではなく、成長し続けること」と語っています 。 テニスコーチは、生徒さんがテニスを通じて成長し、健康になり、人生を楽しむための「伴走者」です。少子高齢化が進む日本において、子供たちの心の育成や、シニア世代の健康寿命を支えるコーチの役割は、これからますます重要になっていくでしょう 。
まとめ:さあ、コートへ飛び出そう!
テニスコーチへのキャリアパスは、以下のような進化のプロセスを辿ります 。
エントリー期: 資格がなくても、情熱を持って現場に飛び込む!研修で基礎を学ぶ。
ミドル期: 経験を積んだら、資格取得に挑戦!理論を武器にキャリアアップする。
エキスパート期: 独自の哲学を持ち、生徒さんの人生に寄り添う真のプロフェッショナルへ。
「資格がないから」と躊躇する必要はありません。まずは現場の門を叩いてみてください。教科書では学べないドラマと、あなた自身の成長のチャンスが、テニスコートには待っています。
あなたの「教えたい」という情熱が、誰かのテニスライフを最高のものにするきっかけになりますように!
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