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【初心者必見】テニス用語集!コーチ歴25年のプロが教える基礎・ルール・用具の完全ガイド

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2025.12.13

「テニスを始めたけれど、コーチや経験者が何を言っているのか分からない…」
「『アレイ』『レット』『デュース』って何?」

テニススクールに入会したばかりの方や、これから始めようと思っている方にとって、テニスの専門用語は最初のハードルになりがちです。
カタカナ用語が多く、ルールも独特なカウント方法をするため、戸惑うのも無理はありません。

しかし、安心してください。
用語の意味を知ることは、上達への最短ルートです。
言葉が分かればコーチのアドバイスがスッと頭に入り、ダブルスパートナーとの連携もスムーズになります。

この記事では、初心者が最初のレッスンから試合デビューまでに絶対に知っておくべき必須用語を厳選。
単なる意味の解説だけでなく、「現場でどう役立つか」「上達のコツ」というコーチならではの視点を交えて解説します。

これを読めば、テニスの会話が楽しくなり、プレーにも自信が持てるようになりますよ!

目次

第1章:まずはここから!「テニスコートとライン」の名称と役割

テニスコートはただの四角い枠ではありません。
それぞれのラインには重要な意味があります。
まずは自分が立つ場所を知りましょう。

1. ベースライン (Baseline)

コートの一番後ろにある横のラインです。
【コーチの視点:ここがポイント!】
ここはあなたの「ホームポジション」の基準です。
ラリーをする時は、このラインの少し後ろに構えるのが基本。
試合中、サーブを打つ瞬間にこのラインを踏むと「フットフォルト」という反則になるので、少し余裕を持って構える癖をつけましょう。

2. サービスライン (Service Line)

ネットとベースラインの中間にある横のラインです。
【コーチの視点:ここがポイント!】
サーブはこのラインより前のエリア(サービスボックス)に入れなければなりません。
また、ストローク練習中に「ボールが浅いよ!」と言われたら、ボールがこのライン付近に落ちている証拠。
基本のストロークは、サービスラインとベースラインの間に深く打つことを目指しましょう。
深いボールは相手を押し込み、攻撃させないための基本戦術です。

3. サイドライン (Sideline) / シングルス・ダブルス

コートの左右にある縦のラインです。
内側が「シングルスサイドライン」、外側が「ダブルスサイドライン」です。
【コーチの視点:ここがポイント!】
シングルスとダブルスでは、コートの横幅が異なります。
スクールではダブルスの練習が多いと思いますので、「外側のラインまで有効」と覚えておきましょう。

4. アレイ (Alley)

シングルスサイドラインとダブルスサイドラインの間の、細長い帯状のエリアです。
【コーチの視点:ここがポイント!】
ここは「ダブルス専用」のエリアです。
シングルスではアウトになりますが、ダブルスではインになります。
ダブルスでここへ打つと相手をコートの外へ追い出せるので、効果的な攻撃になります。
ちなみに英語で「路地」という意味です。

5. センターマーク (Center Mark)

ベースラインの中央にある小さな印です。
【コーチの視点:ここがポイント!】
サーブを打つ位置(右サイドか左サイドか)を決める境界線です。
どの程度サイドに寄ってるかの基準の一つになります。

6. ネット (Net) / センターストラップ

コート中央を仕切る網です。
中央にある白い帯(センターストラップ)で高さを調整しています。
【コーチの視点:ここがポイント!】
実はネットは端が高く、中央が一番低くなっています(中央は約91.4cm)。
高低差はテニスボール2個分以上!
そのため、ラリーをする時は「ネットの真ん中(低いところ)」を通すように打つのが、ミスを減らすコツです。
クロス(斜め)に打つのが基本とされるのは、距離が長くネットも低いからなのです。

第2章:これだけは覚えよう!「基本ショット」の種類

テニスには様々な打ち方がありますが、基本となるのは以下の6つです。
これさえ覚えればレッスンはバッチリです。

7. フォアハンドストローク (Forehand stroke)

利き手側(右利きなら右側)に来たボールを、手のひらを相手に向けるように打つショットです。
ワンバウンドしたボールを打ちます。
【コーチの視点:ここがポイント!】
テニスの中で最も多く打つショットであり、最大の攻撃手段(武器)になります。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

8. バックハンド ストローク(Backhand stroke)

利き手の反対側に来たボールを、手の甲を相手に向けるように打つショットです。
【コーチの視点:ここがポイント!】
「片手打ち」と「両手打ち」がありますが、現代テニスでは安定感のある「両手打ち」が主流です。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

9. サーブ / サービス (Serve)

ポイントを開始するために打つ、最初のショットです。
頭上から対角線のサービスボックスへ打ち込みます。
【コーチの視点:ここがポイント!】
テニスで唯一、相手に邪魔されずに自分のペースで打てるショットです。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

10. ボレー (Volley)

ボールが地面にバウンドする前に打つショットです。主にネット近く(前衛)で打ちます。
【コーチの視点:ここがポイント!】
ストロークのように振ってはいけません。
ラケットで壁を作り、相手のボールの勢いを利用してブロックするイメージです。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

11. スマッシュ (Smash)

高く上がったボール(ロブ)を、頭の上から叩きつけるショットです。サーブと似た動作で行います。
【コーチの視点:ここがポイント!】
落下してくるボールを打つため、距離感が難しいショットです。
決まると一番かっこいいショットでもあります。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

12. リターン / レシーブ (Return)

相手のサーブを打ち返すことです。
【コーチの視点:ここがポイント!】
ただ返すだけでなく、次の攻撃につなげるための重要なショットです。
サーブは勢いがあるので、コンパクトに振って、相手のコート深くへ返すことを意識しましょう。

第3章:初心者の壁?「スコア(点数)とルール」用語

「15, 30, 40…」なぜテニスはこんな数え方をするのでしょう? 独特なルール用語を解説します。

13. ポイント (Points) の数え方

テニス独特の呼び方です。時計の文字盤(15分、30分、45分)が由来という説が有力です。

0 (ラブ):ゼロのこと。似た発音のフランス語「l’oeuf(卵)」から来ていると言われています。
15 (フィフティーン):1ポイント目。
30 (サーティ):2ポイント目。
40 (フォーティ):3ポイント目。
【コーチの視点:ここがポイント!】
審判(またはサーバー)は、常に「サーバーの点数」から先にコールします。
自分がサーブで1ポイント取っていたら「フィフティーン・ラブ」です。

14. デュース (Deuce)

お互いが3ポイントずつ(40-40)取った状態です。
【コーチの視点:ここがポイント!】
ここからは「2ポイント連続」で取らないとゲームを獲得できません。
テニスで最も精神力が試される場面です。
時間がかかるため、スクールのレッスンなどでは「40-40(フォーティオール)」で次の1本を取った方が勝ち、とする「ノーアドバンテージ方式(ノーアド)」を採用することも多いです。

15. アドバンテージ (Advantage)

デュースの後、どちらかが1ポイントリードした状態です。

  • アドバンテージ・サーバー:サーブ側がリード。あと1本でゲーム獲得。
  • アドバンテージ・レシーバー:レシーブ側がリード。あと1本でブレイク(相手のサーブゲームを取ること)。

16. ゲーム (Game) / セット (Set) / マッチ (Match)

  • ゲーム:4ポイント先取(デュースを除く)すると「1ゲーム」獲得。
  • セット:通常、6ゲーム先取すると「1セット」獲得。
  • マッチ:規定のセット数(通常は1セットマッチか3セットマッチ)を取ると勝利。

17. タイブレーク (Tie-break)

ゲームカウントが6-6になった時に行う、最終決着戦です。
【コーチの視点:ここがポイント!】
この時だけは「1, 2, 3…」と普通に数字でポイントを数えます。
ここでは「0」を「ラブ」ではなく「ゼロ」と言います。
通常7ポイント先取で勝負を決めます。

18. フォルト (Fault)

サーブがサービスボックスに入らないこと。
2回連続で失敗すると「ダブルフォルト」となり、失点します。

19. レット (Let)

プレーのやり直しです。
サーブがネットに当たって入った場合や、プレー中に他のボールがコート内に転がってきた場合などにコールします。

20. イン / アウト (In / Out)

・イン:ボールがライン上、またはラインの内側に落ちること。ボールが少しでもラインに触れていればインです。

・アウト:ボールが完全にラインの外に出ること。
【コーチの視点:ここがポイント!】
セルフジャッジ(自分たちで判定する試合)の場合、「迷ったらイン(相手有利)」にするのがマナーです。
これができると「グッドマナーなプレーヤー」として尊敬されます。

第4章:レッスンで飛び交う!「用具と動作」の用語

コーチがよく使う言葉や、用具選びで知っておくべき用語です。

21. スイートスポット (Sweet Spot)

ラケット面の中心部分、ボールを打つのに最も適した場所です。
【コーチの視点:ここがポイント!】 ここで打つと、手に嫌な振動が来ず、ボールが気持ちよく飛びます。
「芯を食う」感覚です。
初心者のうちは、強く打つことよりも、常にこのスイートスポットで捉えることを最優先に練習してください。

22. ガット / ストリング (Gut / String)

ラケットに張られている糸のことです。

テンション:ガットを張る強さ(ポンド数)。
【コーチの視点:ここがポイント!】
数字が大きいほど硬く張り上がり、コントロール重視になります。
低いと柔らかく、ボールが飛びやすくなります。
初心者は少し低めのテンション(男性45〜50、女性40〜45ポンド程度)で張ると、楽にボールを飛ばせます。

23. グリップ (Grip)

ラケットの握り方、または持ち手の部分のことです。

・コンチネンタル:包丁を握るような持ち方。サーブ、ボレー、スマッシュの基本。

・ウエスタン/セミウエスタン:フライパンを持つように厚く握る持ち方。
ストロークでスピンをかけやすい。
【コーチの視点:ここがポイント!】
「グリップテープ」は消耗品です。
滑ると怪我の原因になるだけでなく、余計な力が入ってスイングが固くなります。
マメに交換しましょう。

24. スプリットステップ (Split Step)

相手がボールを打つ瞬間に、軽くジャンプして着地する予備動作。
【コーチの視点:ここがポイント!】 これができると、次の一歩が劇的に速くなります。
上手な人は必ずやっています。
「相手のインパクトに合わせてトン!」のリズムを覚えましょう。

25. テイクバック (Takeback)

ラケットを後ろに引く動作。
【コーチの視点:ここがポイント!】
「準備」のことです。
ボールが飛んできてから引くのではなく、「相手が打った瞬間」にはもう引き始めましょう。
準備が早ければ、余裕を持ってボールを迎え撃てます。
初心者が振り遅れる原因のNo.1は、このテイクバックの遅さにあります。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

26. フォロースルー (Follow-through)

ボールを打った後のラケットの振り抜き。
【コーチの視点:ここがポイント!】
大きく振れても打点でラケットの抜けが悪いと「振り抜きが悪い」となります。
フォロースルーは腕の動きではなくボールの捉え方が重要になります。

第5章:脱初心者へ!「回転と戦術」の用語

ただ打つだけでなく、ボールに変化を加えることでテニスはもっと奥深くなります。

27. トップスピン (Topspin)

ボールに順回転(前転)をかけること。
【コーチの視点:ここがポイント!】
初心者が一番習得すべき回転です。
ボールが急激に落ちるため、思い切り強く打ってもアウトしにくくなります(コートに収まる)。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

28. スライス (Slice)

ボールに逆回転(バックスピン)をかけること。
【コーチの視点:ここがポイント!】
ボールが浮き上がり、バウンド後は滑るように低く弾みます。
守りのショットとして有効ですが、上級者はこれを攻撃のアクセント(ペースを変える)として使います。
こちらの記事で打ち方を紹介しています。

29. ラリー (Rally)

打ち合いが続くこと。
【コーチの視点:ここがポイント!】
テニスの楽しさの醍醐味です。
初心者のうちは、エース(決定打)を狙うよりも、この「ラリー」を1回でも多く続けることを目標にしましょう。
「ネットの向こうの相手と会話する」つもりで打つと、自然とラリーは続きます。

30. クロス / ダウン・ザ・ライン

・クロス:対角線方向に打つこと。

・ダウン・ザ・ライン:サイドラインに沿ってストレートに打つこと。
【コーチの視点:ここがポイント!】
テニスのセオリー(基本)は「クロス」です。
ネットの中央は低くなっており、距離も長いためミスしにくいからです。
ダウン・ザ・ラインはネットが高く距離も短いためリスクが高い、上級者向けのコースです。
迷ったらクロスへ打ちましょう。

31. 雁行陣(がんこうじん)

ダブルスの基本陣形で、一人がネット前(前衛)、一人がベースライン(後衛)に立つ形。
【コーチの視点:ここがポイント!】
「雁(かり)」という鳥が斜めに列を作って飛ぶ姿に似ていることからこう呼ばれます。
まずはこの陣形で、前衛と後衛の役割分担を覚えるのがダブルス上達の第一歩です。

まとめ:用語を覚えるとテニスはもっと楽しくなる!

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。 用語の多さに少し圧倒されたかもしれませんが、一度に全て覚える必要はありません。

まずは、

  1. コートのラインの意味(イン・アウト)
  2. 基本的なショットの名前
  3. ポイントの数え方

この3つを理解していれば、最初のレッスンは十分楽しめます。
あとは、実際にボールを打ちながら、「あ、これがスライスか!」「今のがスイートスポットだ!」と体感していくのが一番の近道です。

テニスは「生涯スポーツ」と言われ、年齢を問わず長く楽しめる素晴らしい競技です。
この用語集が、あなたのテニスライフの最初の一歩を支えるガイド役になれば、コーチとしてこれほど嬉しいことはありません。

さあ、ラケットを持ってコートへ出かけましょう!

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